「大きすぎて潰せない銀行」ともいわれ、アメリカ金融機関の象徴という存在の
ウェルズファーゴでしたが、その信頼が失われたのが2016年に起きた従業員による不正行為でした。
大規模な集団訴訟にまで発展し、そこまで3年以上時価総額世界1位の座をキープしていたウェルズファーゴへの社会的信用が失われてしまった従業員の不正行為。
何故ここまで大きな集団訴訟を受けることになったのか?
集団訴訟に至るまでの経緯と、裁判の経過についてまとめました。
騙されたお金を
MatoMaで返金してもらおう!
20秒でできる簡単登録
無料登録はコチラ
1.ウェルズファーゴはどんな会社?
ウェルズファーゴはアメリカ最大級の金融機関の一つです。
その規模は、全米での支店数が第1位、資産総額は第4位、集団訴訟を受けるまでは時価総額世界トップの座を守り続けてきました。
オイルショック、リーマンショックとアメリカを襲った金融機関の不況の中、あまりにも経済的な影響が大きいため大きすぎて潰せない銀行と称されていたので、国に対しての影響力がとても大きいことがわかります。
2.ウェルズファーゴ集団訴訟の原告の規模は
ウェルズファーゴへ集団訴訟を提起した原告は3人でした。
しかし、アメリカの集団訴訟の場合は、被害者全てが集団訴訟の原告になるものではなく、代表的な被害者の数人が、他の被害者の代理として提訴を行うので、賠償対象の規模が2万人だったという事を考えると、集団訴訟の規模はかなり大きかったものと思われます。
3.ウェルズファーゴ集団訴訟の経緯と流れ
ウェルズファーゴの詐欺発覚から集団訴訟にいたる経緯について説明します。
3-1.従業員による不正が発覚
ウェルズファーゴでは、顧客の同意を得ずに架空口座を開設したり、クレジットカードを作成するといったことが2011年から5年間にわたり常態化していたことが明らかになりました。
これは、口座開設によるボーナス獲得を目的とした、同社の社員が日常的に行ってきたことであり、関連した社員は五千人以上に上るという報道は社会的な関心を集めることとなりました。
3-2.報道を受けて集団訴訟が提起される
プライバシーの侵害、詐欺、職務怠慢そして顧客との契約違反により、精神的にも金銭的にも被害を被ったと言う主張により、ウェルズファーゴの顧客3人がユタ州の裁判所に提訴し、集団訴訟に発展しました。
3-3.大統領選挙の争点にまでなった集団訴訟
ウェルズファーゴの詐欺事件は、大統領選挙の争点になる程の大きな衝撃を与えました。
アメリカ大統領候補のヒラリー・クリントン氏は、激しくウェルズファーゴの体質を批判。
加えて、大企業に対しての集団訴訟は手続きが複雑であるため、非常に時間と手間がかかることについて、集団訴訟を簡略化するシステムの構築を訴えました。
クリントン氏は、大統領選挙に負けてしまったので、クリントン氏によって集団訴訟のシステムが簡略化することはありませんでしたが、集団訴訟という手段を広く一般に知らしめることとなりました。
4.ウェルズファーゴの集団訴訟の結末
アメリカ全土を揺るがす金融機関スキャンダルの集団訴訟の結末はどうなったでしょうか?
4-1.巨額の賠償金と制裁金の支払いで合意
ウェルズファーゴは被害者に対して500万ドル(約5億1000万円)を返還するということで合意に達しました。
さらにCFPB(米消費者金融保護局)に対しては1億8500万ドル(約190億円)という巨額な制裁金を支払ったため、それまで守っていた時価総額ナンバー1の地位からひきずり下ろされるかたちになりました。
さらに、CEOジョン・スタンフ氏は辞任。CEOに対しては退職金の支払いは行われなかったため、懲戒的な意味が強い辞任ということになりました。
そして、不正に関わったとされる従業員5000人を解雇という対応を行いましたが、この解雇がさらなる集団訴訟を生むことになってしまいました。
4-1.解雇された元従業員からの集団訴訟
不正に口座開設やクレジットカード作成を行ったのは、会社及びリーダーから実現不可能なノルマを強要され、達成のために不当な圧力をかけられたためという主張により、この事件で解雇された従業員が、ウェルズファーゴを訴えるという訴訟がありました。
この訴訟も複数の従業員により、会社に対して26億ドルの支払いを求める集団訴訟に発展しています。
ウェルズファーゴでは、この後,従業員に対してのノルマを廃止しましたが、現在も元従業員との訴訟は継続中であり、この訴訟の行方も注目を浴びています。
5.ウェルズファーゴ 集団訴訟・まとめ
ウェルズファーゴへの集団訴訟は、被害者数が多く被害額が大きいこと、さらにアメリカでも指折りの大企業が起こした不祥事ということで注目されました。
他の事件も同様で、大企業への集団訴訟は、事件に関しての報道がされてから自分の被害に気づいた被害者が立ち上がるという流れが多いと考えられます。
ウェルファーゴのような大企業の不祥事ならば、大々的に報道されるため、同じ被害にあった人達を集めることは難しくありません。
しかしマスメディアであまり報道されないような小さな企業や個人の不祥事では、他の被害者を見つけることが非常に困難です。
そのため、少額の被害では泣き寝入りをしてしまう被害者が多いという現実がありますが、そんな人たちを一人でも救うのが集団訴訟まとめサイトの役割だと思います。
騙されたお金を
MatoMaで返金してもらおう!
20秒でできる簡単登録
無料登録はコチラ