なんと、
タカタ製のエアバッグの不備により、1兆円規模の損害受けました。
今回は、この事件について解説します。
この事件で日本製品のブランド力は大きく下がってしまったことでしょう。
日本の製造業は世界トップクラスの分野であり、我々の生活を支えてくれた存在であるだけに非常に残念な事件となりました。
また、タカタは大打撃を受け、民事再生が必要となるところまで追い込まれたため、タカタの今後についても紹介します。
1.タカタ製エアバックの訴訟が起こっている!
タカタ製のエアバッグに不良があることで集団訴訟が起こされました。
大量の車がリコール(回収・修理)の対象となったので、損失額は莫大であり、
損害賠償などを含めるとおよそ1兆円に登ると見られています。
これは歴代最高クラスの損失であることは間違いないでしょう。
また、販売した車にタカタ製のエアバッグを搭載していたホンダなども高額な和解金の支払いが要求されました。
2.そもそもタカタ製エアバッグで何があった?
タカタのエアバッグは完全に不良品であり、既に死亡事故が報告されています。
エアバッグが発動した時に、膨らませる機械が爆発し、破片が飛び散るので非常に危険です。
この威力は小型の爆弾のようだと評されました。
本来は車の利用者の命を守るためにあるものですが、逆に奪う形になってしまったのです。
これを行なった理由は、エアバッグを膨らます機能の品質を下げてコストダウンを行なったためと見られています。
この事件でタカタだけでなく日本の製品のブランド力が大幅にダウンしたと言えるでしょう。
日本の製造系の製品の売りは高品質と安全性です。
しかし、どちらも今後は怪しまれてしまうでしょう。
タカタは戦後最大の大打撃を受けたことから、話題性は十分なので、大衆に不祥事が知られてしまいます。
以前、台湾の事業化は日本の製品をこのように評価していました。
「私は車とパソコンだけは日本製のものを使うよ、これらは命に関わるからね」しかし、残念ながら今後考えが変わってしまってもおかしくありません。
なお、パソコンが命に関わると言った理由は不明ですが、事業はほんの少しのミスや、チャンスを逃すことが命取りになるので少しでも性能の高いものを使用したかったのではないかと考えられます。
3.タカタ製エアバッグ集団訴訟での原告の主張
タカタ製エアバッグ集団訴訟はタカタだけでなく、エアバッグを搭載していた車を売った企業に対しても行われました。
ホンダ・ジェネラル・モーターズなどがその対象です。
原告であるアメリカの消費者の主張は次の通りです。
「自動車メーカーはタカタ製エアバッグの欠点を前から理解していたにも関わらず、その公表までに長い時間を掛けた」という内容です。
これが事実であれば消費者の命よりも車をリコールさせないことを優先させたことになります。
4.会社はどう対応しているか?
この事件が明るみとなった直後、タカタはエアバッグと死亡事故との因果関係は明らかになっていないとして否定していましたが、その後はホンダなどと共にリコールに対応しました。
そして、この件でホンダはタカタとの縁を切ることを公表したことが話題となりました。
これまでは良きパートナーとして歩んでいたためです。
縁を切るのはタカタの製品の品質を信用できなくなったからというのはもちろんですが、タカタと手を組んでいると自社のイメージダウンに繋がると考えたと推測できます。
タカタは損失額により、民事再生(借金の返済の軽減措置)をしなければならないほどの打撃を受けました。
今後は中国の企業であるKSSの下で活動するので、従業員の方が路頭に迷うことはないようです。
経営者が変わり、このような事件が起こらないような企業に生まれ変わることが期待されます。
しかし、エアバッグこそ大失敗してしまったものの、基本的に日本の製造業のレベルは非常に高く、それが中国へ渡ってしまいました。
製造業は日本の軸であり、KSSの活躍で中国がライバルとなれば、日本のGDPは大きく減る可能性があるので喜ばしいことであるのかはわかりません。
5.集団訴訟 タカタ・まとめ
エアバッグの不備によタカタをはじめ、多くの自動車メーカーが莫大な損害賠償やリコールに苦しみました。
タカタは経営が難しく、民事再生しなければなりません。
会社は中国のKSSに買収されました。
このため、中国へ日本の技術が行き渡ってしまったと考えて良いでしょう。
タカタに限らず大企業の不祥事が増えています。このため、経営者の方々は不祥事をせずに済むように対策をすることが求められます。