オイマゴ詐欺って何?多様化する特殊詐欺の最新手口レポート

2019年10月15日
詐欺・消費者問題
オイマゴ詐欺って何?多様化する特殊詐欺の最新手口レポート
オレオレ詐欺という言葉が、世間を賑わせたのが2004年ですから、早くも15年前になります。


あれだけ毎日のワイドショーや報道番組などで、特殊詐欺の話題を取り上げても、まだまだ詐欺に遭ってしまう人が多いのです。


平成30年度の被害件数が16,000件。

平成29年からは若干減少したのですが、この10年間の特殊詐欺の増加率から見たら、減少なんてほんの微々たるものです。

特殊詐欺の被害者になる方は高齢の方が多く、詐欺に対しての情報量が少ないためという原因もありますが、それ以上に深刻なのが、どんなに取締りを強化しても、次々に新しい手口を生み出している特殊詐欺のスタイルにあると思います。

新しい特殊詐欺の手口にはどんなものがあるのか?

被害を防ぐ方法についてまとめた記事になります。

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1.「オレオレ詐欺」から「オイマゴ詐欺」へ


オレオレ詐欺という言葉を知らないと言う人はほとんどいないと思います。


2013年に警視庁が「オレオレ詐欺」を「母さん助けて詐欺」に名称変更したということもありましたが、未だに特殊詐欺の代表的なものとして認知されています。

それだけ認知度が高いのに、未だに被害者が増え続けている理由は、取締りの強化だけではなく、世の中の流れを読んで、詐欺師自身がターゲット手口を変えたりしているからです。


例えば、2004年にオレオレ詐欺が世の中に認知された時には、息子と偽って高齢者に電話をし、様々な理由で相手を騙し口座に振り込ませるということが多かったのですが、最近では「オレオレ詐欺」ではなく「オイマゴ詐欺」という特殊詐欺も増えてきています。

電話口で息子を名乗るのではなく、甥や孫を名乗ることで、高齢者を騙すという手口です。

しばらく会っていなければ、電話口だと息子の声でも判断しにくいのに、会う機会がさらに少ない甥や孫からの電話になると、なかなか本物と聞き分けることが難しいでしょう。


1-1.オイマゴ詐欺が出て来た背景は?


息子を名乗って電話をする「オレオレ詐欺」の場合は、電話口の高齢者と息子さんが同居している場合は、騙すのが難しいという点が挙げられます。

最近の特殊詐欺犯は、事前に名簿などを使って相手を調査していることが多いですが、未だにランダムに電話をして、比較的騙しやすい高齢者を探すといったやり方を行っているものもあります。


・甥や孫の現在の状況について知らない高齢者が多い
同居している息子ならばもちろんのこと、最近では離れて暮らす息子さんも両親が「オレオレ詐欺」の被害に遭わないようにと、定期的に電話をかけることも増えているようなので、詐欺の電話がかかって来た時にも、偽物ということに気づくことが多いかもしれません。

しかし、電話口の相手が孫や甥を偽って電話したときに、離れて暮らす孫がどんな仕事をしているのか?どこに住んでいるのか?という状況を正確に把握している高齢の方は少ないため、電話口の相手のペースに巻き込まれてしまい結果的に騙されてしまうということになります。


・孫のピンチを助けてあげたいという気持ちを利用する
孫がいる方ならば、実の息子や娘よりも孫が可愛いという人も少なくありませんよね。

そんな大事な孫が困っているならば、何としても助けてあげたい。

また、孫からの話で「親や他の人には内緒にしてほしい」なんて言われたら、孫のためにお金を出したことも口外することはないでしょう。

そんな孫を思いやる気持ちを利用されてしまうのがオイマゴ詐欺の手口になります。


・孫や甥の声がよくわからない
息子ならば、定期的に電話で話していて、電話口の声が違った場合は怪しいと思いますが、孫やしばらく会っていない甥の場合、記憶もあやふやになっており、どんな声だったかすら覚えていないこともあります。

孫が久しぶりに電話をかけて来てくれたのに、声が違うなんて疑うこともできないという高齢者の方の心理を利用しています。


2.続々と生み出される特殊詐欺の最新手口


オレオレ詐欺が出現した2000年前半から、既に20年経ちます。

この20年の間に特殊詐欺は撲滅されるどころか、オイマゴ詐欺のように次々と新しい手口が生み出され新たな被害者が増えています。


2-1.プリペイドカード詐欺


オレオレ詐欺などに騙されてしまい、多額のお金を口座に振り込むことを防ぐために、警察は口座の監視を強化しています。

金融機関などでも、ATMからの振込に限度額を設けて、高齢者が多額の振込をする場合は、声がけを行うなど、詐欺を未然に防止するように努めていることもあり、振り込め詐欺自体の被害総額は減少傾向になっています。

しかし、監視や規制が強化されている口座振込という手段ではなく、身元がバレにくい方法でお金を騙し取る方法が増えています。その一つがプリペイドカード詐欺です。

プリペイドカード詐欺の手口は、アダルト動画の視聴料金や、出会い系サイトの会員料金などを架空に請求することが多いので、被害は比較的若い年代の男性に多かったのですが、最近ではオレオレ詐欺と同様に、高齢者が被害に遭うことも少なくありません。

高齢者が騙されてしまうのは、架空請求よりも還付金詐欺のように「お金を受け取れる権利があるが、手数料を支払わなければ受け取ることができない」といった言葉で騙して、その手数料として請求した分をプリペイドカードを購入させて、電話やメールでカードに記載されている番号を聞き出すという方法です。

ATMでの振込の場合は、引き落とした口座から詐欺師の身元を洗い出したり、ATMでの引き落とし時に犯人の姿が防犯カメラに記録されて逮捕につながるということも多いのですが、プリペイドカード詐欺の場合は、犯人との接点が電話やメールしかないこと、入手したプリペイドカードはすぐに現金化されてしまい、犯人の手元に証拠が残らないということからなかなか逮捕するのも難しい詐欺犯罪となっています。


2-2.みかん送る詐欺


2017年頃から東京都を中心に被害が広がっている詐欺です。

息子や孫と名乗る人物から電話があり、最初の電話ではオレオレ詐欺のように、お金の無心をすることはありません。

その代わりに、みかんや果物を送るから住所を教えて欲しいというような話があります。

息子の場合は、実家の住所を教えてくれという話は不自然ですが、孫や甥の場合だったら、おばあさんの家の住所を正確に覚えていないということも珍しくないため住所を教えてしまいます。

被害に遭ってしまった高齢者も、騙されてお金を取られるということならば警戒しますが、孫から果物を送ってくれるということで、油断してしまい住所を教えてしまうことが多いようです。

数日後、電話で言われたとおりに荷物が届きます。

届いたタイミングで、荷物到着の確認をする電話が詐欺師からかかってきますが、この時に、オレオレ詐欺と同じ手段でお金を騙し取る方法に移行します。

高齢者の方の中でも、テレビの情報番組などでオレオレ詐欺の情報を知っており、自分が被害者になることはないと思っている人も多いのですが、この詐欺の場合は、相手から荷物が届いていること、最初の電話と合わせて複数回コンタクトを取っているということで、相手を信用してしまう可能性が高く、普段は気をつけている人でも詐欺の被害者になってしまうというケースが多発しています。


2-3.宅配受け取り詐欺


荷物受け取り詐欺の被害者は高齢者よりも、若い方が圧倒的に多い犯罪です。

不在で荷物が受け取れない人の代わりに荷物を受け取って欲しいというアルバイトの話が持ちかけられます。

作業内容は簡単で、自宅の住所に送られてきた荷物を保管して、依頼主が自宅へ取りにきた時に渡すだけだということです。

アルバイトを始めると、1日に何度も荷物が届きますが、しばらくすると依頼主が荷物を受け取りにきます。

アルバイト料金は後日振込という話にしているところが多いようですが、後日届くのはアルバイト料金ではなく、発送元からの請求書です。

送られてきた荷物は全て被害者の名前で注文されたものになっており、配送先も自宅になっているので、発送側も疑うことなく荷物を配送し後日料金を請求するということになります。

届いた荷物は全て詐欺犯に渡してしまっており、被害者の元には販売元からの請求金額が残るという詐欺になります。

実際、自分の住所に商品を送らせるという名義貸しのような行為になるので、詐欺が発覚しても、販売元が返品や返金に応じてくれる可能性は低いです。


3.オイマゴ詐欺の被害に遭わないためにはどうしたらいいか?


オレオレ詐欺を防ぐ方法では、家族の方から定期的に高齢の両親に連絡を取ったりすることが挙げられていますが、オイマゴ詐欺の場合は、息子さんや娘さんが定期的に連絡をとったとしても、詐欺師が孫や甥を騙って騙してくるので、効果的に防げるというわけではありません。

そのため、防止策として一番効果が高いのは、固定電話をナンバーディスプレイにして、登録していない電話番号の場合は留守電に切り替えるなどの機能を使い、高齢の方に直接詐欺師と話をさせないことでしょう。

どうしても連絡が欲しいという場合は、留守電にメッセージを入れたりするので後でかけ直すことができますし、オイマゴ詐欺の犯人はみすみす証拠となってしまうので自分の声を録音することを嫌がります。


4.まとめ


特殊詐欺の被害者は様々な年齢層に広がりつつありますが、オイマゴ詐欺のような新しい詐欺手口が出現しているのを見ると、やはり狙われているのは高齢者ということになります。

自分の両親が高齢の場合、高齢者自身の自己防衛に期待するのにも限界がありますので、詐欺の被害者にならせないためには、非通知の相手の電話と直接話すことがないように電話の設定を変えるなど、周りの人が詐欺の被害者にならないように警戒してあげることが重要です。


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