皆さんは「かぼちゃの馬車」事件をご存知でしょうか?
テレビ・新聞などのニュースで知った方も多いと思います。
これは、運営会社の
スマートデイズ社と
スルガ銀行が提携して行なった詐欺行為なのではないかという疑いが持たれています。
この事件でシェアハウスのオーナーは多額の借金を背負うことになりました。
また、非常に残念なことに自殺者も確認されています。
1.スマートデイズってどんな会社?
スマートデイズ社は東京都中央区銀座にある不動産会社です。
特に、女性シェアハウスの「かぼちゃの馬車」を運営していたことが有名です。
「かぼちゃの馬車」事件を聞いたことはあっても詳しくは知らない方も多いと思いますが、これについて以降で解説します。
2スマートデイズに対して集団訴訟が提起される?
スマートデイズ社へ集団訴訟が提起されようとしています。
まず、事件の概要は次の通りです。
彼らは運営しているシェアハウスの「かぼちゃの馬車」のオーナーへ30年間完全定額家賃保証のサブリースをすることでスルガ銀行から融資を受けるよう誘導しました。
サブリースを受けているので、運営が上手くいっても行かなくても30年は安泰のはずでしたが、そうはいきませんでした。
銀行からの融資が打ち切られ、サブリースが停止したことでオーナーは次々と破産してしまい、その損害賠償を求めた集団訴訟が行われようとしているのです。
サブリースとは、オーナーのサポートなる制度です。
仮に、オーナーの運営している物件(今回はかぼちゃの馬車)に入居者がいない場合でも不動産会社がオーナーへ支払いを行います。
しかし、その支払額は一定です。
入居者が多く、本来であれば多額の家賃収入が得られる場合でも貰える額は変わりません。
3.被害者弁護団の主張
スマートデイズ弁護団は公式ホームページにて、サブリースや悪質な融資などの詐欺による被害を解決し、その損害をなくすことが目的であるといった内容の主張をしていることから、恐らく集団訴訟により求める内容は、この事件の原因となった2社に対する損害賠償と思われます。
また、
スマートデイズはもちろんですが、スルガ銀行にも融資の実態調査を求めています。
スルガ銀行はお金を貸しただけですので、一見責任は無いように見えます。しかし、彼らは結託した可能性があるのです。
スルガ銀行は結託しており、この事件に深く関わりがあるという疑いが持たれています。
不景気により融資を渋る銀行が多い中で、スルガ銀行は積極的に融資を行ってきました。
お金を貸しても不景気であれば、儲けが少なくなり、借りた人が返済できる可能性が低くなるにも関わらずです。
このため、どの銀行も融資を行わなくなるので、彼らに多数の融資依頼が舞い込むことが予想できます。
このため、
スマートデイズと組んで詐欺を行うことで融資したお金を回収するプランを組んでいたのではないかという疑問が生まれるのです。
また、この先スルガ銀行を模倣して敢えて不景気に融資を行うことで、同様の詐欺行為を行う銀行が現れることが懸念されます。
4.スマートデイズ被害者の会について
スマートデイズ社の運営するシェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーを中心に被害者の会が立ち上がりました。
なんと、この事件で1億円以上の負債を抱えたオーナーが700人近くおり、自殺者が出てしまったことが報告されています。
30年間のサブリースにより、一定の収入保証をされていた状況から一転して借金地獄に落とされてしまったのです。
そこで、この事件で残ったローンの支払いなどの処理が不安材料となっています。
依然としてオーナーには負担がかかります。
5.スマートデイズ 集団訴訟・まとめ
スマートデイズ社とスルガ銀行は結託して詐欺行為を行なったと言われており、シェアハウスのオーナーを中心にした団体から集団訴訟が行われようとしています。
30年間のサブリースにより安定した生活が送ることができると思われていましたが、借金を背負う結果となってしまいました。
不動産投資を行なっている方はこの事件と同じような失敗をしないためには、契約の前にしっかりと下調べを行うことが大切です。
例えば、根幹となる銀行が不景気にも関わらず何故融資を行なっているのかを考えるだけでも有効でしょう。
詐欺の可能性には気が付かなくても、金利が高いことには気が付くので、危険ではないかと考えられます。
同様に、
スマートデイズ社が何故30年もの保証という通常あり得ない契約を結ぶのかなどを考察することが重要です。