投資や情報商材の
詐欺被害では、よく聞かれる言葉が
ねずみ講や
マルチビジネスといった言葉ですね。
なんとなく怪しいものというイメージを持っている人は多いですが、何故、ねずみ講がいけないのか?
どんなリスクがあるかについては、きちんと説明できる人はそれほど多くないかもしれません。
被害に遭わないためには、なんとなくイメージで怪しいと思うだけではなく、どこが危ないのか?
自分がねずみ講に参加することでどんなリスクがあるかについて知ることが自己防衛の大きな手段となるでしょう。
詐欺の常套手段とも言われる、
ねずみ講の危険性についてまとめました。
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1.ねずみ講とは?
ねずみ講とは
「無限連鎖講」の別名で、完全に法律によって禁止されています。
一度に多くの子供を産むねずみのように、1人の親を頂点にした会員のピラミッド構造が生まれ、新規の会員を獲得するごとに、既存の会員は報酬として金品を受け取ります。
自分が勧誘した子会員が、さらに会員の勧誘に成功すると、自分にも報酬が入るというシステムなので、子供そして孫が連鎖的に増え続け、会員が増えるごとに、上位のクラスの会員が儲かるというシステムになります。
1-1.ねずみ講はどんな法律違反になるのか?
「連鎖販売禁止法」違反の罪になります。
組織を運営しただけではなく、勧誘したり、手伝うだけでも法律違反になるのです。
組織を設立し、運営していたら
3年以下の懲役か300万円以下の罰金になります。
そして組織の幹部として、子供を使い継続的に勧誘を繰り返していた場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
幹部など組織の上位にいる人間は相当の稼ぎがあるので、思い処分になるのも当たり前かもしれませんが・・・
怖いのは、参加して勧誘しただけでも罪に問われてしまうということ
「無限連鎖講」に加入することを勧誘した場合は「
20万円以下の罰金」
運営側でも幹部でもない、普通の会員に対しても、懲役刑にはなりませんが罰金刑が与えられてしまうのです。
組織で、何度も勧誘してるというわけではなく、
たった一度勧誘を行っただけでも処罰されます。
参加しただけで、被害者にも加害者にもなる可能性があるというのは怖いですね。
1-2.禁じられたのはいつから?
「連鎖販売禁止法」が制定されたのは、1978年。
日本最大級と言われるねずみ講組織が大きな社会問題となっていました。
多数の被害者を生み出した「
天下一家の会事件」では、被害者の数は100万人以上、被害総額は1900億円という信じられない規模のものです。
事態を重く見た政府は、ねずみ講を禁止することを定めた法律を制定しました。
1-3.マルチビジネスとは違うの?
似たように扱われるのがマルチビジネスですが、厳密に言うとマルチビジネスとは違いがあります。
組織がピラミッド型で構成されていて、上位の会員や頂点の運営者しか儲からないという形態は同じですが、勧誘して新規参入者に金品を支払わせ、費用をそのまま運営に使うのがねずみ講。
マルチビジネスやマルチ商品の場合は、
「
新規参入者に商品を購入させ、対価ということでお金を支払わせる」
というところが大きな違いです。
実際、組織を運営するために参加者から金品を取るのは同じで、その隠れ蓑として商品を媒介させているビジネスも多いので、同じように注意が必要なことには変わりません。
2.ねずみ講に参加するリスク
参加してしまったらどんなリスクがあるのでしょうか?
2-1.勧誘することで逮捕されてしまう
前述したように、連鎖販売禁止法の罪に問われて逮捕されてしまう可能性があります。
何度も勧誘を繰り返している事実がなく、一度勧誘しただけでも、罰金刑になってしまうという厳しいものです。
また、逮捕された人の多くが、詐欺罪でも摘発されています。
理由としてはどうしても勧誘したいというプレッシャーで、誇大表現を使って勧誘してしまうことが多いのではないかと考えられます。
2-2.上位の人間しか儲からない
初期の頃は、運営者とその直接の子供しかいないので、さらに下の会員を参加させることで運営者だけではなく、参加した子会員も利益を出すことは可能でしょう。
しかし、孫会員になると、さらに新しい会員を勧誘しなければなりません。
当然のことながら、多くの人が会員になってしまうと、さらに新規を勧誘するのは非常に厳しいことになってきます。
ステージが下位の人間ならば、よほど数多くの会員を獲得しない限り自分の利益にはなりません。
ピラミッド型なので、組織の中で一番多いのが最底辺のクラスの人々になります。
組織が大きくなればなるほど、上の人間は儲けることができますが、下の会員は全く稼ぐことができなくなります。
そして、新規勧誘が途切れた時に組織自体が破綻してしまう。
破綻してしまったら、下位の人が払ったお金は戻ってくることはありません。
今までの組織はこの流れを繰り返しているものでした。
2-3.身内や友人関係の破綻
保険などの勧誘でも、身内から勧誘するというのが、営業の常套手段となっていますが、ねずみ講の場合は、直接相手に利害が絡んでくるので、安易に身内や友人を勧誘してしまい人間関係が破綻してしまったという例がいくつもあります。
身内や友人を騙すつもりはなく、自分も稼げると信じ込んでいたから勧誘したという例が一番多いのですが、参加させられてしまった相手にとっては結果的には同様です。
家族の1人が参加してしまったことから、家庭が崩壊したという話も少なくありません。
自分が参加してしまい、家族全員を不幸に落としてしまう、高いリスクがあるのです。
3.ねずみ講から身を守るためには?
勧誘は誰にでも迫ってきます。自分の身を守るためには、何に気を付ければいいのでしょうか?
3-1.安易な儲け話には乗らない
「確実に稼げる話がある!」
「今の給料の数倍稼げるビジネス」
勧誘ではとにかく稼げることを強調します。
しかし、実際にそれほど稼げるようになるのは、組織の上位になってからの話。後から参加した人が稼げることなど絶対にありません。
3-2.勧誘した実績でステージが上がるという説明
知り合いを勧誘するだけで、ステージが上がり収入が増えるという話は、間違いなくねずみ講かマルチ商法の誘いです。
勧誘された時にどんな商品を売るのか確認してみて、商品が存在するなら、マルチビジネス。
商品を売るという行為がなければねずみ講となりますから、どちらにしても足を踏み入れないことが一番の安全策となるでしょう。
3-3.二人きりで説明を聞くのを避ける
まるで洗脳されたように組織の一部となってしまった人は、人格が変わってしまったように勧誘の熱意が凄いです。
一対一で説明されると、あまりの迫力に押し切られて参加してしまったという人が多いのが特徴です。
1対1ならまだ対処できても、相手が2人、3人と数が多ければ多いほど、丸め込まれてしまう可能性が高くなります。
絶対に、1人で説明を聞くのは避けて、友達や身内などを含めて複数で話を聞くことにより、冷静に判断することができ、相手の迫力に押し切られてしまうということも防げます。
4.ねずみ講で変わってしまった姉
被害に遭ってしまった人はどのように参加してしまったのでしょうか?
参加した経験がある人の体験談を紹介しておきます。
私の姉は高校時代から陸上部の主将を務めており、学業も優秀で、弟の私から見てもとにかく真面目で一本気のある女性でした。
私が大学を卒業して、東京で一人暮らしを始めてからはしばらく会う機会がありませんでしたが、地元ではかなり有名な大手の企業に勤めているので、実家のことも姉に任せっきりでした。
3年ぶりに姉からの電話がありました。話を聞くと、聞いてほしいことがあるとのことでした。
電話で話してくれと頼んだのですが、どうしても会って話したいと言っているので、次の週末に姉と会う約束をしました。
3年ぶりでしたが、外見は全く変わっておらず、最初は実家のことや親のことを話していました。
しかし、本題はそこではなく
「姉が入会しているサークルに入らないか?」という話でした。
会員を紹介するごとにステージがあがり収入が増えるシステムというのを聞いた時に、これはねずみ講だとピンときました。
その場で断ることができずに、考えておくと言って別れた後、実家に電話をすると、やはり父も母も姉のことで困っていたようです。
結局、父も母も入会させられ、今では親戚のほとんどの人を勧誘していて、親戚からは苦情が来ているそうです。
職場でも勧誘をしていたようで、私のところに相談しに来たあとに、姉は会社を退職しました。
なんとか姉を説得してやめさせようとしましたが、全く言うことを聞いてくれず、結局、組織は破綻し、その後にわかったことは、姉には500万円以上の借金があったということでした。
真面目にコツコツ貯金をしていたのに、全ての貯金を使い果たし、借金を背負わされてしまった姉を身近に見てねずみ講の怖さを思い知らされました。
5.まとめ
ねずみ講やマルチビジネスは怪しいという見識が一般でも広がっている現在。
自分は騙されないと思われる方もいるでしょう。
しかし、新しい技術や、社会の流れを敏感に察知し、巧みな言葉で勧誘してきます。
被害者にならないためには、何故稼ぐことができるのか、説明を聞いて自分で納得できなければ絶対に参加しない。
もしも納得できたとしても、犯罪行為なので、絶対に参加してはいけませんよ。
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