偽札の使用はどんな罪?出回る偽造通貨の実態を徹底解説!

2019年04月04日
詐欺・消費者問題
偽札の使用はどんな罪?出回る偽造通貨の実態を徹底解説!
偽札が出回っていることをご存知ですか?2019年度にも紙幣の偽造や使用によって複数の容疑者が逮捕されています。紙幣は流通するものなので、手元に偽札が入ってくる可能性もあるでしょう。偽造通貨の説明と対処法を解説していきます。

日頃から買い物の支払い時に使用している紙幣に注目をした方は少ないと思いますが、偽札 が出回っています。

2019年でも、偽札の使用、偽造によって複数の容疑者が逮捕されているのです。

基本的なことですが、紙幣を偽造することは立派な犯罪 です。刑法によって重い罰が与えられてしまいます。

紙幣は流通するものです。偽札を偽造する意志がなくても、買い物をしている内に知らずに偽札を入手している場合もあるでしょう。

このような偽札を使用してしまった場合も罪に問われてしまうのか気になるところですね。

ここでは、偽札の偽造や使用で問われる や日本の紙幣の印刷技術、実際の事件まで網羅して偽札を詳しく解説していきます。
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警視庁が発表している偽札の発見枚数


偽札などの偽造通貨を作成することは難しいが、それでも警視庁には偽造通貨の被害情報が届いています。

平成28年11月に警視庁が発表した偽札の枚数は下記の通りです。

想像以上にたくさんの偽札が出回っていることがわかります。

偽札の発券枚数 (平成28年11月地点の発表)

2012年2013年2014年2015年2016年
1万円券1,4575871,581793886
5千円券109741083323
2千円券421162
1千円券380303545366156
合計1,9509662,2351,2081,067


偽札を作成した場合の罪について


偽札の作成は犯罪です。刑法148条に該当して刑罰を受けることになります。

刑罰は無期懲役 又は3年以上の懲役 が科せられます。

刑法148条で

行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。

と定められているように、紙幣の偽造は大きな罪なのです。

また、国外から貨幣や紙幣等を輸入した場合も罪を科せられます。

関税法第109条1項によって、10年以下の懲役 又は3千万円以下の罰金 、又は併科 と定められています。


偽札を使用した場合の罪について


紙幣を偽造する人は少ないと思いますが、買い物をして知らず知らずに偽札を手に入れてしまうこともあるでしょう。

その偽札を使用してしまった場合は罪になるのか、気になるところです。

結論からお伝えすると、偽札だと知らずに紙幣を使用した場合は、行使の目的がないため罪になりません

しかし、偽札だと知っていた上で使用すると罪になります。

刑法148条で「偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。」と定められています。

お札の額面の3倍以下の罰金系や科料処分を受けることになってしまうので、注意が必要です。


偽札を本物の紙幣に交換することはできるのか?


商品を購入して、お釣りとして偽札を受け取ることもあるでしょう。

そのような場合でも、残念ながら、偽札を本物の紙幣に交換することはできません。偽札を受け取ってしまったことを不運に思うしかありません。

しかし、偽札と気づいた場合は警察に届け出ましょう。

警察に偽札を届け出ると偽造通貨発見届け出者に対する協力謝金制度 が適用されて、紙幣に変えることはできませんが、同等の価値の謝礼に交換してもらえます。

紙幣と交換できないことは残念ですが、捜査の謝礼を受け取ることができます。

反対に、偽札だと気づいて、偽札を使用したり譲り渡したりしてしまうと、刑法152条によって、偽札の額面の3倍以下の罰金または科料が与えられます。

そのため、偽札に気づいた場合は警察に届け出るようにしましょう。


偽造防止のため8つの特殊技術を採用している


日本の紙幣は信憑性が高く、世界第3位の安全性を誇ります。

日本の紙幣は偽造されないように8つの特殊技術が利用されていて、簡単に偽造することはできません。


1.パールインク


お札を正面から見ると確認することはできませんが、お札を傾けてみると、お札の左右両端の中央部にピンク色の光沢がみえます。

また、光学的変化インキを利用されていて、お札を傾けると文字の色が変化します。


2.特殊発光


日本の紙幣を紫外線に当てると印章が発光します。


3.凹文字印刷


肖像部分などの図柄には、凹文字印刷が採用されています。

「壱万円」「五千円」という金額や「日本銀行券」という文字には、インクを高く盛り上げる技術が採用されているため、触るとザラザラ感があります。

目の不自由な人でも、安全に紙幣を取り扱えるように施されている識別マークにも、深凹版印刷が利用されています。


4.透かし


紙幣は透かし技術(すき入れ)が利用されています。

すき入れは、紙の厚さを変えることによって表現する偽造防止技術です。

日本の紙幣は、白すかしと黒すかしを巧妙に組み合わせ、濃淡の差を美しく表現しています。

現在発行されているお札は、「福沢諭吉」、「樋口一葉」、「野口英世」が表現されています。


5.マクロ文字


日本の紙幣を良く確認すると「NIPPONGINKO」というマクロ文字が使われています。

マクロ文字をカラーコピー機で再現することはできません。


6.スリット


光に透かすと、すき入れられたスリットが見えます。

従来のすかしよりも、パソコンやカラーコピー機等で再現しにくいものです


7.ホログラム


日本の紙幣はホログラムが施されていて、額面数字の個所を角度を変えることによって、桜の絵が見えます。


8.潜像模様


お札を傾けると、表面には額面数字、裏面にはNIPPONという文字が浮かびあがってくる仕掛けが施されています。


実際に偽札が使用された事件の一覧


これまで、偽札に関する説明をしてきましたが、実際に発生した偽札の事件をみていきましょう。

2019年度にも偽札偽造、使用の事件がニュースとして報道されています。


首都圏50カ所以上で偽札使用の内縁の妻逮捕


2018年、首都圏の50カ所以上にも上る店舗で偽札を使っていたとして、一連の事件の主犯格の男性の内縁の妻が、2019年2月20日に警視庁に逮捕されました。

警察は、内縁の妻の女性から事情聴取中であるが、首都圏を中心に偽札が大量に出回っている恐れ。

厳重な注意が呼びかけられています。(逮捕日:2019年2月20日)


コンビニで偽札を使用した男3人を逮捕


コンビニの支払いで偽札を使用したとして、神奈川県横浜市保土ヶ谷区にお住まいの無職の20代の男性が逮捕されました。

捜査に対して容疑者は、コンビニの支払いで偽札を2回渡したと述べています。

しかし、県警によると、神奈川県内では2018年度から、紙幣の番号が同じ偽札が50枚発見されていました。

東京都や埼玉県でも同じ番号の偽札が見つかっており、被害が拡大しているのです。

県警では、この男3人が事件に関連していないか事情聴衆を行っている。(逮捕日:2019年1月22日)


奈良県で偽札合計66枚を押収


大阪府内や奈良県内で、偽札が使用される事件が相次いで発覚していました。

大阪、奈良両府県警は捜査を行い、2019年2月18日に通貨偽造容疑で30代の男性を再逮捕。

この容疑者は過去にも同じ罪を犯していたのです。

再逮捕容疑者は、2018年12月上旬から中旬にかけて17枚の偽札を偽造していたのです。

県警は容疑者の自宅を捜査し、合計66枚にもなる偽札を押収しました。

再逮捕容疑者は、知人と3人で偽札を使用していたと述べている。(逮捕日:2019年2月18日)


偽札防止の為のキャッシュレス化


日本の紙幣は偽造されないように特殊な印刷技術が採用されています。

しかし、残念ながら、日本国内でも、偽札が作成されているのです。

日本国内より偽札が多い国といえば、中国を思い浮かべると思います。

実際に、日本国内よりも偽札が偽造されていて、紙幣に信頼性が低い中国ではキャッシュレス化が進んでいます

現金の信頼度が低い事情を背景として、キャッシュレス化が普及しているのです。

安全な取引のためにモバイル決済 などが主流となってきています。

偽札の被害に巻き込まれたくないという方は、電子決済を活用してみても良いでしょう。

ポイントが貯まるだけではなくて、セキュリティ面でも効果がある のが電子決済なのです。

偽札

まとめ



  • 偽札偽造や通貨偽造は、立派な犯罪です。刑法148条によって刑罰が与えられます。

  • 偽札は偽造をしても利用しても、犯罪に該当してしまいます。刑法によって懲役や罰金が科せられるので、偽札に気づいたら利用しないようにしましょう。

  • 偽札だと気づいた場合は、お住まいの近くの警察へ届け出ることが大切です。紙幣に交換することはできませんが、同等の価値の捜査の謝礼を受け取ることができます。

  • 日本の紙幣には、特殊加工が施されていて世界からも印刷技術は注目されています。簡単には日本紙幣を偽造することはできないのです

  • 日本国内で偽札は偽造されています。2019年2月時点でも、多数の事件が年内中に起こっています。偽札が出回っているので、紙幣の取り扱いには気をつけましょう。何気なく利用している紙幣を今一度、確認してみることが大切です。

  • 偽札の防止対策法として、キャッシュレス化サービスの利用が考えられます。偽札が不安な方は、モバイル決済を活用しましょう。


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