スマホは1人に1台の時代となって、どこでもネットがつなげられるようになりました。
また、InstagramやTwitterなどのSNSを利用して楽しむ人が増加しています。
ネットが身近なものになりましたが、同時に増えているのがネット詐欺の被害です。ネット詐欺には、さまざまな手口が登場しています。
ここでは、ネット詐欺の手口の紹介と対策法を紹介します。
1.8つのネット詐欺の手口
インターネットの利用頻度が増えている現代だからこそ、8つのネット詐欺の手口を理解しておきましょう。
1-1.偽ブランド品詐欺
偽ブランド品詐欺とは、通販サイトで商品を購入した際に発生します。代金は支払ったのにも関わらず、商品が送られてこない場合や、送られてきた商品が偽物という被害をもたらします。
ひと昔前では、高級ブランドの鞄や財布、腕時計などの商品で被害が出ていました。最近では、コンタクトレンズなどの消費財でも、被害が多く見受けられます。
偽ブランド詐欺を運営しているのは、主に海外の企業です。海外の企業に騙されてしまった場合は、警察の捜査範囲に及ばない為、お金を取り返すことが不可能です。
1-2.フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、オンライン銀行口座の不正送金とも呼ばれています。銀行やカード会社を装った企業から、メールが届いて「銀行口座のIDやパスワード変更をしてください」とリンクURLに飛んで情報を変更することを指示されます。
URLのリンク先は、本物の金融機関のサイトではなくて偽サイトです。そのため、IDとパスワードが盗まれてしまうのです。
そして、不正アクセスして口座の預金が盗みとられてしまいます(不正送金)。銀行やカード会社の実在しているサイトと酷似しているため、偽サイトとして気づかないことが多いです。
架空請求が止まらなくなってしまうため、フィッシング詐欺に巻き込まれたら、すぐにクレジットカード会社に電話で問い合わせて、使用をストップしてもらいましょう。
1-3.偽セキュリティソフト詐欺
パソコンやスマホを利用している際に「ご利用になられているパソコンは、ウイルスに感染している恐れがあるので、セキュリティソフトをインストールしてください」という警告が書かれた広告が出てくる巧妙な詐欺手口です。
近頃は、パソコン自体を操作できなくさせてしまって、お金を支払うしか解決方法がないように見せかける巧妙な手口も増えています。このような場合は、お金を支払ってもパソコンが復旧することはないので、お金は支払わないようにしましょう。
1-4.ワンクリック詐欺
無料で配信されている動画をクリックさせた際に、高額な利用料金が請求させる手口をワンクリック詐欺といいます。
ひと昔前までは、アダルトサイトや出会い系サイトに仕込まれることが多かったです。スマホの登場によって、アプリにも仕込まれることが増えています。
請求金額も数万円と社会人なら支払える金額であるケースが多いため「家族にアダルトサイトを見ているなんてバレたくない」という心理をついて、料金を支払ってしまう人が続出している詐欺です。
1-5.Twitter詐欺
悪徳業者がフォロワーになってきて、ダイレクトメッセージが送られてきます。
メッセージには「今度SNSを通じての出会いですが、飲み会をしませんか?場所はここで…」というようなものでURLも添付されています。URLをクリックすると悪質サイトなどに誘導されてしまうので、気をつけましょう。
近頃は、URLをクリックするとTwitterのログアウト画面に酷似するページに飛ぶ仕掛けも登場しています。「ログアウトしてしまった…」と、安易な気持ちでログインをしてしまうと、IDとパスワードが盗まれてしまう危険性があるので気をつけましょう。
1-6.ウェブサイト改ざんによるウイルス被害
正規の企業のサイトを改ざんして、サイト閲覧者をウイルスに感染させる手法です。
別名「ドライブバイダウンロード」と呼びます。昔は大手企業の公式サイトや官公庁のサイトが狙われていましたが、近頃は中小企業のサイトがターゲットにされているのです。
遠隔操作によって知らない間に、サイバー攻撃によって荷担されてしまいます。「個人情報の取得」「IDパスワード盗難」などの極めて危険性が高いです。
1-7.Facebookアカウント乗っ取り詐欺
Facebookでは、パスワードを忘れてしまった場合、友だちになっている3人以上の許可を取れば、パスワードが再発行できる仕組みになっています。
見知らぬ人と友だちになってしまうと、知らない間に、アカウントが乗っ取られてしまう危険があるのです。乗っ取ったアカウントで、迷惑サイトへ誘導したり、ウイルス感染のURLを送りつけたりしてきます。
1-8.LINEアカウント乗っ取り詐欺
LINE社を名乗った業者から「アカウントが乗っ取られる危険性があるため、パスワードを再設定してください」というメッセージが送られてきて、フィッシングされてしまいます。そして、LINEアカウントが乗っ取られてしまうのです。
乗っ取られたら、アカウントの人になりすまして友だちにメッセージを送り「財布を落としたから、電子マネーで送金して欲しい」と頼み込んできます。
急いで、必要な金銭を用意して送金手続きを済ませると連絡が途絶えてしまうのです。LINEでの詐欺行為は、友だちが害を被ることになるので、人間関係にもヒビがはいってしまいます。
2.ネット詐欺の対策方法
インターネットを利用する上で、さまざまな詐欺に巻き込まれる恐れがあることは理解いただけたと思います。このような詐欺の手口に遭った場合は、次のように対応しましょう。
2-1.無視をする
ネット詐欺に遭遇したら、無視するようにしましょう。フィッシング詐欺の場合は、個人情報を入力しない限り、情報が盗み取られることはありません。
不正請求も同様です。商品の代金を支払ったり、相手に連絡をかけたりしない限り、詐欺に巻きこまれることはありません。
ワンクリック詐欺の場合は、請求画面が固定して表示され、閉じられないというトラブルが発生しています。そのようなトラブルに発生した場合は、下記のように対応しましょう。請求画面を閉じることができます。
【パソコンの場合】
Windows:「Ctrl」+「Alt」+「Delete」で「強制終了」を押す
Mac:「Command」+「Option(Alt)」+「Esc」で「強制終了」を押す
【スマホの場合】
閲覧履歴データ(キャッシュ)を消去して再起動する。
2-2.相談をする
ネット詐欺の被害に巻き込まれてしまって、少しでも不安に感じたら下記の窓口に相談しましょう。
2-2-1.警視庁(インターネット安全・安心相談)
警視庁のインターネット安全・安心相談では、ネットトラブル専用の相談窓口が用意されています。相談カテゴリは豊富に用意されているため、的確なアドバイスを受けることができます。もちろん、相談料は無料です。
【相談カテゴリ】
フィッシング・料金請求・インターネットオークション・メール・ウェブサイト・掲示板・不正アクセス・コンピュータウイルス・有料サイト・オンラインゲーム・その他
2-2-2.独立行政法人 国民生活センター
独立行政法人国民生活センターは、消費者を守るために国が運営している機関です。
消費者関連トラブルに関する専門知識を持っている相談員が在籍しています。相談料は無料なので、消費者トラブルに巻き込まれたら、相談しにいきましょう。
3.ネット詐欺の防止策
ネット詐欺にはさまざまなものがあり、危険は身近に潜んでいます。ここでは、ネット詐欺の危険を回避するための防止策を3つ紹介します。
3-1.ネット上で個人情報の入力は慎重に行う
ネット通販やコンテンツの閲覧を楽しむために登録会員しますよね。会員登録は安易に行わないようにしましょう。
そのサイトは、本当に信頼できる会社が運営しているかを確認して、個人情報の入力は慎重に行うことが大切です。
個人情報の入力をする際に「24時間以内に」「今だけ」と急がせる内容が書かれている場合は、急いで登録をするのではなくて操作を止めましょう。登録を急がせるものは、詐欺である可能性が高いです。
3-2.パソコンでスマホのセキュリティを強化する
セキュリティソフトは、ネット詐欺被害の発端となる不正アクセスを遮断します。そのため、利用しているパソコンのセキュリティソフトは常に最新のものをインストールしておきましょう。
スマホの場合は最新版のIOSが配布されたら、必ずインストールするようにしましょう。スマホは、無料でセキュリティ対策ができます。IOSのインストールを忘れがちな人は、自動更新を設定しておくと安心できるでしょう。
3-3.ネット詐欺の最新手口の知識を得る
警視庁や国民生活センター、セキュリティ会社のホームページでは、ネット詐欺の最新手口について紹介されていて、注意喚起が呼びかけられています。サイトをこまめにチェックして、ネット詐欺に関する知識を蓄えましょう。
詐欺の手口を理解しておくと、実際に被害に遭遇したときに、落ち着いて行動することができます。
詐欺だと見極めることができるでしょう。個人利用のパソコンやスマホだけではなくて、法人で利用しているパソコンもターゲットにされています。そのため、情報リテラシーの知識として、詐欺の手口を把握しておくことがオススメです。
4.まとめ
- ネット詐欺の被害に巻き込まれないために、それぞれの手口を理解しておきましょう。
- ネット詐欺に巻き込まれたら、基本的には無視で対応しましょう。不安を煽られてしまう場合もありますが、個人情報を入力したり、料金を支払ったりしないようにしましょう。
- 詐欺に巻き込まれたら、1人で悩まないで警察や国民生活センターへ相談しに行きましょう。
- 未然に詐欺を防止するために、利用しているデバイスのセキュリティ対策を行いましょう。
- 警視庁やセキュリティ会社のサイトをこまめにチェックして、ネット詐欺の最新手口を理解しておきましょう。